機能と多様性 2
生態系における種の組み合わせ次第で、生態系がさまざまな異なる「生成的な(単独の要素にはみられない性質がその集合体に生じる)」性質をもちうるとすれば・・・
この考え方が最も妥当であるとしなければならないでしょう。
一つ一つの生態系が固有の「多様性機能・安定性」関係を示すのであれば、安易な一般論に頼った推論は慎まなければならないということになります。
結局、現在の生態学の現状では、目前の生態系から特定の種が絶滅すると生態系にどのような機能上の変化が表れるのか・・・
それについて正確な予測をすることは、ごく特殊な例を除いてきわめて困難だといわなければならないでしょう。
無生物的な環境条件だけでなく、偶然に大きく支配される生物の分散過程や生物間相互作用の結果として形成された生物相、種の間に網の目のように張りめぐらされた生物間相互作用のネットワークのもたらす固有性と複雑さが、安易な予測を許さないのです。
・・・もし、固有説が妥当だとすれば・・・
何らかの機能が種多様性の変化に対してどのように反応するかは、生態系ごとに、喪失する種ごとに、または問題とするプロセスごとに検討するべき事柄であるということになります。