機能と多様性
機能については余剰なものが、生態系の安定性を保障するうえではきわめて重要な意味をもつことがあります。
なぜなら、同じ機能グループに属す種の数が少なければ少ないほど、一種の絶滅によってその機能が失われる危険性が高いです。
しかし、多数の種を含む機能グループによって担われる機能は、何種もが絶滅しても大きく変化することなく安定的に維持されるからです。
冗長度説は、抽象的な機能グループを考えている限りでは、常識で理解しやすい合理的な説明です。
しかし、「同じ機能を担う」ということをどの程度厳密に考えるか・・・
つまり、大ざっぱな機能の共通性だけを問題にするか、細かい点に至るまでの機能の共通性を求めるかで、機能グループの認識自体が大きく変わってきます。
機能を細かくみていくと、生態系のなかに機能のうえで全く相等しい種がいることはありえないということになり、種の数だけ機能グループを考えなければならなくなります。
・・・以上の三つの考え方は、生態系の機能・安定性と生物多様性とが何らかの明瞭な関係をもつとするものです。
それに対して固有説では、生物多様性と生態系の機能・安定性との関係は、それぞれの生態系によって固有なものであるとしています。